「2030年までに使い捨てプラスチックゴミをゼロに」という政策を掲げたモナコ政府は、今年の1月1日から二つの新たな対策を開始して目標に向かって進んでいます。
この二つの対策とは次のとおり:
- 飲食店内で食事する場合には再利用可能な食器とカトラリーを使用すること。
- 銀行カードによる支払いの際にはレシートをプリントアウトしなくても良い。客が望む場合のみ、金額に関わらずレシートをプリントアウトする。
これらの対策の他にも、モナコ政府が「2030年に向けたモナコの廃棄物減少対策と管理」の一環として徐々に法令が施行され、プラスチック製品にも適用されるようになります。自然環境、特に海ではプラスチックゴミが大量に捨てられていますが、プラスチック製品は環境に優しい製品に代替することが可能です。
使い捨てのプラスチック製品使用禁止をはじめとする法令に加え、2021年から2022年にかけて公害対策として次のような法律が施行されました。
- 社員食堂では社員が食べ物をテイクアウトする際には再使用可能な食器や容器を提供すること。
- 飲食店の客には再利用可能な自身の容器に食べ物を入れてもらう権利がある。
- テイクアウトの際に無料で使い捨てのカトラリーを毎回提供することは禁止。
- 使い捨て容器(アルミ缶やプラスチックまたはガラスの瓶など)に入った飲み物の消費を減らすために「飲み物込み」のメニューを提供することは禁止。
モナコの住民が上記のような対策に沿って行動しやすいように、モナコ政府は昨年、アプリ「 Maconsigne (容器のデポジット制度)」を開発しました。このアプリでは再使用できる持ち帰り用ガラス製容器を提供するお店とその容器を返却するスタンドがある場所が表示されます。
これらのような対策のおかげで、外食する際に再使用可能な食器や容器を使い、環境保護に責任ある行動をとるための答えがモナコでは簡単に見つかります。
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Benjamin Vergély / Manuel Vitali - Direction de la Communication