夏の美食の新情報

発行日 2022/06/20
ミシュランの星を獲得したレストラン、エキゾチックなニュアンス、テラスで頂ける美食、地元の名物料理…。テーブルを囲む時間はゆったりと長いモナコが訪れる人々に約束できること、それは美食の素晴らしい旅。モナコではガストロノミーに関する新しいイニシアチブが溢れています。この夏、モナコで体験できる新しいグルメ情報をご紹介します!

新しくオープンしたレストラン

 最上の質、分かち合い、現代性。この3つの言葉を体現しているのがヤニック・アレノが率いるレストラン「パビロン・モンテカルロ(Pavyllon Monte-Carlo)」です。この一つ星レストランは今年の4月に「ホテル・エルミタージュ・モンテカルロ」でオープンしました。3つ星に輝いているヤニック・アレノは、モナコでも最も美しいパレス内のメインレストランとしてふさわしい、モナコらしいシンプルながらも美食の最高峰を行く食事で皆様をお待ちしているます。

 「ホテル・エルミタージュ・モンテカルロ」に近い、モナコで最も贅沢なパレス「オテル・ド・パリ」にはレバノン料理と地中海料理が融合した美食が楽しめるレストラン「エン・シェリフ・モンテカルロ(Em Sherif Monte-Carlo)」があります。このレストランも今年の4月に「オテル・ド・パリ」の一階にオープンしました。「エン・シェリフ・モンテカルロ(Em Sherif Monte-Carlo)」は、地中海を展望を見下ろすことができる、レバノン料理の雰囲気たっぷりのレストランです。


 「オテル・ポール・パラス( l’Hôtel Port Palace)」の屋上でランチかディナーはいかがでしょうか。これまでにない雰囲気のレストラン「ラ・モーム(La Môme)」があります。カンヌには既にオープンしているこのレストランがモナコでもようやくオープンしました。レストランの名前は1920年代にパリのダンスホールで花売り娘の「ラ・モーム・モワノー(日本語訳:雀娘)」というあだ名に由来しています。この花売り娘は後に百万長者となり、コートダジュールの社交界でお馴染みの顔となりました。「ラ・モーム(La Môme)」は地中海料理と、グレース大公妃をイメージしたインテリアが評判です。


 モナコ出身のティグラーヌ・セドゥーは「ビッグ・マンマ(Big Mamma )」グループの共同創立者で、パリを含め、世界中に17軒のレストランを保有しています。この青年実業家は新しく生まれ変わったラルヴォット海岸に初めてレストランを開きました。レストラン「ジアコモ(Giacomo)」は花がテーマの明るいインテリアのイタリアン・レストランです。上質の素材を用いた心のこもった料理と暖かい雰囲気でお客様をおもてなししています。


 ラルボット海岸の木陰のさわやかな散歩道の正面には高級マンション&商業施設ビル「パレ・ドゥ・ラ・プラージュ(Palais de la Plage)」があり、日本料理レストラン「庭木(The Niwaki)」はその建物内にオープンしました。高級な素材を用いた料理を落ち着いたインテリアの中で楽しめる、モナコでも新しい日本料理店です。「庭木(The Niwaki)」では、地中海料理風のアクセントが効いている、現代的な素晴らしい日本料理の世界に浸ることができます。

美しい建築が評判の「パレ・ドゥ・ラ・プラージュ(Palais de la Plage)」には「カフェ・コヴァ(Café Cova)」もオープンしました。モナコではムラン大通り(boulevard des Moulins)の一号店に続いて2軒目の出店となります。「カフェ・コヴァ(Café Cova)」でのグルメ達の楽しみはパティスリー。1817年、ミラノで創業した「カフェ・コヴァ(Café Cova)」の評判が高くなったのはパティスリーがきっかけでした。ここでは、上質で、しかもボリュームのある朝食にこだわりがあり、ランチタイムには選択の幅が広いイタリア料理を楽しむことができます。


イタリアのこじんまりとした職人工房のような「モッツァフィアート(Mozzafiato)」はコンダミンヌ地区のキャロリーヌ通り(rue Caroline)に新しくオープンしたイタリアンなファーストフード店です。「モッツァフィアート」とはイタリア語で「息を呑む」という意味です。イタリアの典型的な素材とその豊かな料理文化に魅惑されたこのファーストフード店は朝7時半から開店しています。

明るくわき和気藹々とした雰囲気のレストラン「ラ・メゾン・フォンフォン(la Maison Fonfon )」はフォンヴィエイユ港にオープンしました。南フランスのコンセプトをベースとした地中海料理を提案するこのレストランはお友達や家族と楽しいひと時を分かち合うのにぴったりの場所。ロシェ地区の足元でマリーナの高級ヨットを目の前にする「ラ・メゾン・フォンフォン」のインテリアは有名アーティスト、セドリック・カプロンとフランク・ルブラリーが担当しました。そのデザインはキュービズムとシュールレアリズムから発想を受けています。 



モナコでお馴染みのレストランのニュース

モナコというアイデンティティーを守りながらも常に新しく進化し続けることはモナコという国の遺伝子に刻み込まれている特性です。 モナコでお馴染みの伝統あるレストランも常に新しい提案をし続けています。

「モンテカルロ・ビーチ」の100%オーガニックの有機野菜&野生の魚を素材とするレストランには、夏のシーズンの始めに女性シェフ、メラニー・セールが就任しました。ジョエル・ロブションとクリストフ・キュサックの元で働き、パリ、モナコ、ジュネーブで修行を積んだ36歳の女性シェフはモナコに戻り、愛のこもったエレガントな料理でお客様をおもてなしします。

コートダジュールで星を獲得している唯一の日本料理レストラン「ヨシ(Yoshi)」は、夏の夜には「エスパス・オディッセイ(espace Odyssey)」のプールサイドに場所を移します。カール・ラガーフェルドがデザインを担当した素晴らしい内装を楽しみながら、時間も忘れてしまうほど素晴らしい美食のディナーを満喫しましょう。椰子の木と白い藤の花に彩どられ、ジャスミンの香りが漂う「エスパス・オディッセイ(espace Odyssey)」はモナコの素晴らしい癒しの場所です。

オテル・ド・パリ・モンテカルロでは アラン・デュカスがエマニュエル・ピロンに委ねた、モナコを象徴するレストラン「ルイ・キャーンズ(Louis-XV)」が皆様をお待ちしています。このレストランは2009年に、多くの星を獲得したアラン・デュカスの傘下に入りました。ワインの責任者はモナコ出身のマキシム・パストールです。モナコのホテル技術高校を卒業したこのソムリエは、モナコを代表する三つ星レストランでワインと料理のマリアージュを極めています。「ルイ・キャーンズ(Louis-XV)」でシェフ・エグゼクティブを務めていたドミニク・ロリーは現在、オテル・ド・パリの飲食店全体(「エン・シェリフ」を除く)を管理する役職に就いています。

海辺ではレストラン「アンタンポ・バイ・セルジ・アロラ(L’Intempo by Sergi Arola)」がコンテンポラリーなインテリアと新しいアプローチの料理でお客様をおもてなししています。カタラーニャ出身のシェフ、セルジ・アロラはあの有名なフェラン・アドリアの弟子でした。オテル・メリディアン・ビーチ・プラザ内にあるこのレストランでは、評判の高い有名シェフ、セルジ・アロラのカタラーニャ地方のニュアンスがある軽やかな料理を楽しむことができます。

かつては地方経済の中心的存在であったモナコの歴史は柑橘系果物の生産と深い関わりがあります。柑橘系果物の生産地として栄えたモナコの足跡はムラン大通り(boulevard des Moulins)とムラン広場(place des Moulins)に残っています。それが柑橘系果物風味のジンで有名な「ラ・ディスティルリー・ド・モナコ( La Distillerie de Monaco ) 」です。この蒸留所ではオレンジとビターオレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、ベルガモット、シトロン、レモンタイムにネズの実を組み合わせたジンを生産・販売しています。



間もなくオープン

モナコでは新しいプロジェクトが毎日のように生まれてます。今年の夏が過ぎた後も新しいレストランが続々開店。

また、2023年6月23日には「カフェ・ド・パリ(Café de Paris)」がリニューアルオープンします。地元住民にとっても観光客の方達にとってもモンテカルロSBM社が準備している新しいプロジェクトを発見する機会となることでしょう。新しい「カフェ・ド・パリ」には上階、ユニークなルーフトップと高級ブランドのブティックなどが増築され、他にも魅力的なコンセプトが用意されています。創業150年となった「カフェ・ド・パリ」はモナコにとってなくてはならないブラッスリーです。リフォーム工事中はオテル・ド・パリの帝国の間に移転してお客様をおもてなししています。伝説的なカジノ広場のテラスではレモネードを楽しむことができます。

マドリッド、ロンドン、ドバイに続きレストラン「アマゾニコ( Amazonico)」が間もなくモナコにオープンします。「カフェ・ド・パリの屋根の下で、ラテン・ブラジルのコンセプトをベースにしたこのレストランがジャングルを彷彿する南国の魅力に満ちた空間を披露します。


「ビーフ・バー(Beef Bar )」も7月1日、コンダミンヌ地区にリニューアルオープン。コンセプトストア兼レストラン「コモ(Komo)」のオープン以来シェフだったモーロ・カラグレコに代わり、ジロディー・グループが引き継ぐこととなりました。「ビーフ・バー(Beef Bar )」では女性シェフ、マリネと彼女のブランド「Naro’s.」が提案する中東風の料理を満喫することができます。

ジロディー・グループはレストラン「ゼフリノ(Zeffirino)」のオープンも予定しています。「ゼフリノ(Zeffirino)」はジュネーブでは既に良く知られているレストランです。このレストランの名物はペストソースで、フランク・シナトラご贔屓のレストランでした。現在はポルティエ通り(rue du Portier)にある「モッツァア(Mozza )」にかわって「ゼフリノ(Zeffirino)」がオープンします。