モナコ大公宮殿

モナコ大公宮殿はモナコ大公一家が実際に住んでいる私邸です。大居室(Grands Appartements)は1年に数週間のみ、一般公開されています。 

宮殿には長い歴史があります。宮殿では何世紀にもわたって増改築が繰り返されてきました。その起源は13世紀初頭、1215年に遡ります。ジェノヴァ人の要塞であったこの宮殿は、「偉大なる世紀」とも呼ばれる17世紀には、その時代の象徴でもある、豪華な邸宅となりました。

モナコ大公オノレ2世は、この宮殿に美術品を多く集めましたが、残念ながらフランス革命の際に宮殿は略奪され、イタリア軍の病院として使用されたために美術品コレクションは姿を消しました。
現在でも、オヌール宮、エルキュール中庭、鏡の大廊下、サロンとヨーク公の居室、サロンとルイ15世居室、戴冠の間などの豪華な内装や、数々の絵画フレスコ画、タペストリー、調度品などを見ると宮殿の豪華な様子が分かります。

しかし、モナコ大公宮殿の素晴らしさはそれだけではありません!モナコ大公一家が現在も住み続けているモナコ宮殿は、大公一家が快適な日常生活を送る住居、そして世界各国の貴賓を迎える外交の場としても常に手入れが行き届いています。
2014年、宮殿外壁の修復作業時、修復職人たちは、絵の具で塗られた箇所の下にある漆喰に直接描かれた、さらに古い絵があることを発見しました。
これをきっかけに、モナコ大公アルベール2世本人の目の前で、一連の絵が露わとなり、大公はすぐに詳細な調査を開始するよう手配しました。数週間のうちに、宮殿の他の部屋でも古代のフレスコ画の痕跡が発見され......総面積600平方メートルに及ぶ大規模なフレスコ画修復保存プロジェクトが始まったのです!

この大規模かつ環境を配慮した修復プロジェクトは、完成までに8年の歳月を要し、ヨーロッパ最大級の絵画修復保存プロジェクトと言われています!この広大なプロジェクトは、2025年末までに完了する予定です。宮殿のなかでも古い、まだ調査が行われていない最後の3室で新たな発見がある場合は延長される可能性も…。


開館時間:

  • 3月26日~6月30日:10時~17時(入館最終時刻)、18時閉館。
  •  7月1日~8月31日:10時~18時(入館最終時刻)、19時閉館。
  • 月1日~10月13日:10時~17時(入館最終時刻)、18時閉館。

見学所要時間 : 30分 > 大居室(Grands Appartements) は車椅子での入場はできません(階段があります)。

入館料金 :

  • 大人(18歳以上):10ユーロ
  •  子供(6~17歳)、学生(要学生証提示):5ユーロ
  • 団体および代理店料金:前もってお問い合わせお願いします
  • 大人団体(20名以上):1名につき8ユーロ
  • 学童団体(20名以上):1名につき4ユーロ(子供10名につき大人1名2ユーロ)

お支払い方法:

  • 現地の窓口にてお支払い(現金、小切手、銀行カード)または前払い(払い戻し不可)。
  • 無料アプリケーション Monapassもご利用頂けます。

料金の詳細とペアチケット(大公宮殿、自動車コレクションなど)については、こちらをご覧ください→ 料金

大公宮殿見学の際には、毎日11時55分に大公宮殿広場で行われる衛兵交代式もお見逃しなく。

1817年12月8日に創設されて以来、モナコ大公衛兵隊は、大公に名誉をもって仕えることを誓い、宮殿の警備、大公殿下と大公妃の安全の確保、その所有地や住居とその周辺の保全、公国の安全と治安の維持に携わっています。
衛兵の交代式は、厳粛な軍事儀礼であり、正確な連携行動が必要です。

衛兵隊のモットーは「名誉、忠誠、献身」。


写真クレジット: Benjamin Vergély / Gaëtan Luci / Palais Princier