2019年9月20日、モナコ大公アルベール2世がグリマルディ・フォーラムの太陽エネルギーセンターのオープンを宣言しました。
2019年4月、モナコの中心地にソーラーパネルを設置する大々的なプロジェクトがスタートしました。グリマルディ・フォーラムはSMEG(イタリアの電化製品メーカー)と「SunE 」契約を締結しました。この契約によって、SMEGはモナコの中心地に位置する会議・文化イベントセンター、グリマルディ・フォーラムの屋上に都市型太陽エネルギーセンターのために出資し、建設することを約束しました。太陽エネルギーセンターは少なくとも15年間は稼働する予定です。
モナコではエコロジー地区を建設する埋立地計画を予定しています。グリマルディ・フォーラムはそのエコロジー地区の一角を成すことが構想されており、都市型太陽エネルギーセンター建設はその計画に先駆けて実施されるものです。
グリマルディ・フォーラムの太陽エネルギーセンターは、グリマルディ・フォーラムはもちろんのこと、ポルティエ湾整備工事など、近接する建物などに電気を供給しています。この自然エネルギーのおかげで、新しく出来るエコロジー地区のエネルギー消費をグリーンエネルギーの自給自足でまかなうという目標の達成に近づいています。グリマルディ・フォーラムの太陽エネルギーセンターは、この種の設備としてはモナコでは最大の太陽エネルギー生産量を誇っています。
表面積2500 m2、ソーラーパネル1500枚、年間電気生産量約650 MWh
15mを超える高さのグリマルディ・フォーラムの建物は日光が良く当たる理想的な環境にあります。しかしながら、ソーラーパネルは慎重に設置しなくはならず、特にソーラーパネル設置の位置や防水性の革新のための調査や様々な細かい作業を要しました。ソーラーパネルの設置にあたり、最も重要なポイントはエスパス・ラヴェルの屋根が耐えうるように重量をできるだけ軽減することでした。エスパス・ラヴェルはグリマルディ・フォーラムのメイン展覧会場で最も広いスペースのあるホールです。しかも、グリマルディ・フォーラム総館長のシルヴィ・ビアンシェリが説明するとおり、「工事中も会議センターが支障なく通常通りの活動を続けるというもう一つのチャレンジ」も課されていたのです。
その結果、現在、グリマルディフォーラムの屋上の広さ2500m²のスペースに約1500枚のソーラーパネルが設置され、526kWcの電気が生産されています。SMEG社の会長トマ・バタグリオーネは次のように述べています。「弊社は、革新的技術を駆使して高い効率性を誇るサンパワーE22-360-comのソーラーパネルを選びました。このソーラーパネルはこれまでのソーラーパネルに比べて20%も生産性が高いとされています。年間の発電量は約640 000 kWh。これはモナコの170家庭の電気消費量に値します。」
モナコ政府の約束を果たしたプロジェクト
グリマルディ・フォーラムの太陽エネルギーセンターは、エネルギー移行に力を注ぐモナコ政府の意欲的な政策が実現された成果のひとつです。日射地域台帳を公表し、ソーラーパネル設置を奨励しているモナコは、再利用可能エネルギー発展のための見本となる国家です。グリマルディ・フォーラムの太陽エネルギーセンターは、建物の所有者である治所管理局との事前協定締結により実現しました。
変化を推進するグリマルディー・フォーラムの約束
文化・会議センターとして活用されているグリマルディ・フォーラムは、2008年にISO 14
0001の認定を受けて以来、環境保護を戦略の主軸のひとつとしてアピールしています。グリマルディ・フォーラムは、ISO
14 0001の認定を初期に受けた文化・会議センターのひとつです。それから10年経った今、グリマルディ・フォーラムの環境保護戦略はとてもポジティブな成果をあげています。水の消費量は半分以上減り、分別ゴミの回収率は2、5倍増え、エネルギー消費量は25%減少しました (SMEG社との協定により、100%再利用可能エネルギーをさらに多く利用することができます)。変化を推進するグリマルディ・フォーラムは、2018年に加盟した国家エネルギー移行協定に基づいて積極的に具体的な活動を行っています。
詳細についてのお問い合わせ:グリマルディ・フォーラム広報部長ダニー・リュブレシュ または SMEG社広報・宣伝担当ロランス・ガルバティ二
写真クレジット: MC-Clic