今更訊けない!でも、モナコについてずっと知りたかったこと…

発行日 2022/01/28
ステファン・バーンがモナコについて最もよくるある質問にお答えします。 

なぜ王様ではなくて大公なのですか?
グリマルディ家がモナコのロシェ地区に落ち着いたのは1297年のこと、「いたずらもの(Malizia))」というニックネームでも知られた当主フランソワの代です。1342年にシャルル・グリマルディがモナコ候となり、1612年にはオノレ2世がモナコ大公の地位につきました。モナコでは大公が統治するのは歴史的伝統なのです。モナコに王家が存在しないのには政治的理由もあります。地理的にはモナコはフランスに囲まれた領土です。そのため、モナコには、フランスの王家に近しい独立した同盟国の統治者としてして大公が存在するのです。 

11月19日は何の日?
この日はモナコにとっては国全体が家族となる日を意味します。大公一家とモナコ住民たちの間の絆を毎年新たに深める日として祝されます。また、11月19日は大公の聖人名の日でもあります。アルベール2世は大公として即位した際に、父親であるレーニエ3世の聖人名の日である11月19日をそのまま国の祝日として残すことを決めました。2005年以来その伝統が守られています。

モナコの国旗は何を象徴していますか?
赤と白を基調としたモナコの国旗は、1881年にモナコ大公シャルル3世によって決定されました。シャルル3世はモンテカルロの創成者でもあります。赤と白はグリマルディ家を象徴する伝統的な色です。  元々はジェノバ共和国のシンボルカラーに由来するという説もあります。ドラマチックな説では、赤はモナコの守護聖人とされているデヴォート聖女の血を象徴するとも云われています。モナコのシンボルカラーを記憶に留めておくには、「モナコ」という名前のソフトドリンクをイメージするとよいでしょう。「モナコ」はレモネード(白)とグルナディンシロップを混ぜて作る飲み物です。 

モナコは独立国家ですか?
モナコは本物の独立国家です。国家君主として大公が存在し、政府、議会、その他さまざまな機関が揃っています。民法はフランス国の民法にならっています。通貨と税関に関してはフランスと連合しており、ユーロが使用されています。コインの表側にはモナコ大公の肖像画がみられるものもあります。
1918年以来、モナコの軍事的安全はフランスが担っています。モナコが外敵から襲われた場合、フランスはモナコの独立国家としての安全を守らなくてはなりません。  de  

モナコの国家言語は何ですか?
モナコの公用語はフランス語です。公用語ではありませんが、モナコの方言も話し言葉として使われています。ヴァンチミーユなどで話されているリグリア語という方言で、モナコ国歌にも使われています。1970年からはモナコの学校でも教えられるようになりました。

モナコの人口は?

モナコには約37300人の住民がおり、そのうち8000人強がモナコのパスポート保有者であるモナコ人です。人口密度はとても高く1km²当たり19000人です。モナコは広さ2km²を少し超えるくらいの小さな国です。そんな小さな国に140カ国の国籍の人々が住んでいます。驚くことには、モナコ国籍を保有する住民よりもモナコ国外の国籍を保有する住民のほうが多いのです。

 

 

 

資料元:「Monaco Now」ステファン・バーンのインタビュー、2021年