モナコ・ヴィル、ロシェ

98000 Monaco
Monaco
公的施設が集中しているモナコの旧市街は、ロシェ地区の城塞から新しい地区を見下ろしており、ロンドンの「ノッティング・ヒル」を彷彿するカラフルな建物が軒を並べる街並みが魅力的です。モナコの歴史ある地区の魅力を発見しましょう。

 

モナコ大公宮殿(le Palais Princierは13世紀に建設され、ルネッサンス時代に改築されました。古くからの伝統を守っているこの宮殿ではイタリア絵画の画廊や16世紀のフレスコ画、贅沢な部屋の幾つかを見学することができます。2022年夏には修復工事の主要な作業が完了しました。
宮殿広場の左側に進むと、古い大砲2台の間から広がるフォンヴィエイユ地区の素晴らしいパノラマを見ることができます。さらに進むとサン・マルタン庭園(Jardins Saint Martin )に辿り着きます。1800年、オノレ5世治世下にて整備されたこの庭園では、杉の木の涼しい木陰に子供達の遊び場があります。
サン・マルタン庭園のすぐ近くには壮大なモナコ大聖堂(Cathédrale de Monaco) が聳え立っています。グレース・ケリーとレーニエ3世が永遠の愛を誓ったのはこの大聖堂でした。今では二人ともこの大聖堂の地下堂に永眠しています。大聖堂のすぐ近くにはモナコ裁判所があります。

サン・マルタン庭園に沿って歩くとモナコ海洋博物館( Musée Océanographique)が見えてきます。1910年にアルベール1世治世下で建てられたこの海洋博物館はモナコのなかでも最も素晴らしい建築物です。「海の宝殿」とも呼ばれたモナコ海洋博物館はクストー船長が長年、館長を務めていました。この博物館の使命は海洋研究で、中には世界最大のサンゴ礁があります。水400m3の容量を誇る水槽でシュモクサメや巨大なエイ、多くの熱帯魚が生きている珊瑚の周りを泳いでいます。サメのいる珊瑚礁は世界でも大変珍しいものです。
2019年には新たな施設が整備されました。それは亀専用の水槽と、海に360度の没入型体験ができるインタラクティブ・ルームです。海洋博物館のルーフトップからはモナコの風景を360度楽しむことができ、レストランやお子様用の遊び場もご利用頂けます。

海洋博物館見学所要時間: 2時間30分、Tel +377 93 15 36 00

モナコ海洋博物館前から、モナコ観光列車「モナコ・ツアー( "Monaco Tours")」に乗りましょう。モナコのトレードカラーで彩られたこのプチ列車は毎日運行。エルキュール港、モンテカルロ、超高級ホテル、かの有名なカジノや庭園、旧市街、城壁、モナコ大公宮殿などを、音声ガイド付きで回ります。
コース所要時間:30 分 - Tel. : +377 92 05 64 38.

海洋博物館から下ると地中海に囲まれた散歩道に辿り着きます。この広い散歩道では、夏の屋外映画上映会( Cinéma Open Air)が開催されます。アメリカの「ドライブ・イン」と同じように、星空の下、最新の映画(言語版字幕付き)が大スクリーンに投影されます。ポップコーンなどを用意するとさらに気分が上がりますね。
この散歩道にはスケートボーダー達に嬉しいスケート・パーク( Skate Park )もあります。地中海を見下ろす広さ275m²のこのスケート場には美しい曲線のコースや欄干など、テクニックを最大限発揮できる設備が整っています。
さらに、エルキュール港へと進むと「ドバイ・フレーム」に勝るとも劣らない写真撮影スポットが見えてきます。エルキュール港とモンテカルロを背景に巨大なフレームのもので写真を撮りましょう。このモナコの写真撮影スポットはモナコの美術学校「ボジオ館」の真向かいにあります。

さらに進むと、素晴らしい展望を楽しむことができるアントワーヌ要塞( Fort Antoine )に到着。この要塞は現在は劇場として活用されており、スペクタクルや演劇が上演されています。
ロシェ地区のヴィジタシオン広場にはヴィジタシオン礼拝堂美術館(Musée de la Chapelle de la Visitation )があります。元々は17世紀に建設されたバロック様式の礼拝堂ですが、今では美術館となり、ルーベンス、ズルバラン、リベラ、イタリアのバロックの名匠などの作品を含むピアセカ・ジョンソン夫人の素晴らしいコレクションが展示されています。

見学所要時間: : 30 分 - Tel. : +377 93 50 07 00.

ヴィジタシオン広場には国家省や国務院などのモナコの政治機関が建っており、モンテカルロ市庁もすぐ近くにあります。

ロシェ地区の絵のように可愛らしい狭い通りを散策。小さなスーブニールショップやレストランがたくさんあります。しばらく歩くとグレース大公妃アイルランド図書館( Princess Grace Irish Library )が見えます。アイルランド系アメリカ人だったグレース大公妃を偲ぶ図書館で、アイルランド人作家の作品や大公妃自身が所蔵していた本が保管されています。


モナコ・ヴィルの散策所要時間(美術館を除く):  約2時間

写真クレジット: ©Benjamin Vergély / VisitMonaco